1998年の「和歌山毒物カレー事件」で死刑が確定した林真須美。
しかし2025年現在も、その刑は執行されていません。
なぜこれほど長期間、執行が止まっているのでしょうか?
実は、再審請求の継続だけでなく、科学的鑑定の不正疑惑や冤罪説、さらには家族に襲いかかった悲劇が深く関わっているのです。
そこで今回この記事では
- 和歌山カレー事件の林真須美。なぜ死刑が執行されないのか?再審請求や冤罪疑惑、長女一家の悲劇
に迫りますので、ぜひ最後まで読んでいってください!
それでは、早速始めましょう!
林真須美・死刑執行されない理由

1. 継続的な再審請求による法的プロセス
林真須美は2009年に死刑が確定して以降も、複数回の再審請求を行っています。
- 2017年:第1回再審請求 → 棄却
- 2021年:第2回再審請求 → 2025年1月に大阪高裁が棄却、現在は最高裁に特別抗告中
- 2024年2月:第3回再審請求を和歌山地裁に申立て、現在も審理中
再審請求中は「事実上、死刑執行を見送る」という慣行があり、法的にすぐに執行できない状況が続いています。
2. 袴田事件の影響と死刑制度への疑問
2024年9月、袴田巌さんの再審無罪が確定。
この歴史的事件により、死刑制度全体への疑問が一気に高まりました。
「冤罪の可能性がある死刑囚への執行は慎重に」という流れが、林真須美の件にも影響していると見られています。
3. 冤罪疑惑の存在
事件の証拠とされたヒ素鑑定に重大な問題があったことが、京都大学・河合潤元教授らの検証で明らかになっています。
- 3価ヒ素(亜ヒ酸)を検出できない手法で「高濃度の亜ヒ酸が付着」と断定
- SPring-8を用いた鑑定の信頼性に疑問
- 鑑定者による不正の可能性
さらに、林真須美がカレーに毒物を入れる場面を直接見た人は一人もおらず、決定的な物証も存在していません。
動機すら不明確なのです。
あまり知られていない衝撃的な事実・長女の死と冤罪説・真犯人に迫る!
長女一家を襲った悲劇
2021年6月9日、林真須美の長女とその家族に信じがたい出来事が起きました。
- 午後2時20分頃:16歳の孫娘・鶴崎心桜さんが自宅で意識不明 → 後に死亡
- 午後4時頃:長女(37歳)が4歳の次女を連れて関西空港連絡橋から飛び降り自殺
- 同日:父親も自殺未遂を図るが一命をとりとめる
長女は逮捕当時中学生で、両親逮捕後は児童相談所に預けられ、以降は家族と疎遠のまま生活。
母親代わりとして一家を支えてきましたが、その裏で孫娘への虐待が行われていたことも裁判で明らかになりました。
- ペンチで歯を抜く
- 背後から蹴り倒す
- 電気コードで首を絞める(体が浮くほど)
16歳の心桜さんは衰弱し、おむつを着ける状態まで追い込まれていたといいます。
この衝撃的な事実は「林家の悲劇が今なお続いている」ことを象徴しています。
冤罪説と“真犯人”論
インターネット上では「A氏」や「小学生犯行説」なども取り沙汰されますが、確たる証拠はありません。
ただし、林真須美の長男は一貫して母親の無罪を訴えています。
「プロの保険金詐欺師が、一銭の儲けにもならないことをするはずがない」
という論理は、事件の動機の欠如を突く鋭い指摘といえるでしょう。
現在の状況(2024~2025年)
- 2025年1月29日:大阪高裁が第2回再審請求の即時抗告を棄却
- 2025年2月3日:最高裁に特別抗告
- 第3回再審請求:2024年2月から和歌山地裁で審理中
今後の裁判所判断と、法務大臣の執行命令の有無が大きな焦点になります。
まとめ
林真須美の死刑が執行されない理由は、単なる「再審請求の継続」にとどまりません。
- 科学鑑定の信頼性に重大な疑問
- 袴田事件の影響による死刑制度見直しの機運
- 冤罪を訴える家族の声
- そして、長女一家の悲劇
これらが複合的に作用し、執行がためらわれているのです。
「もし本当に冤罪だったとしたら――?」
死刑制度そのものに揺さぶりをかける、この事件の重さを私たちは直視しなければなりません。
最後までご覧頂きましてありがとうございました。
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